mikapen’s diary

アメリカに住んでいます。旅行と読書と音楽が好きです。私のくだらないお話を聞いてください。

ピアノと共に。

最近読んだ本です。みかぺんです。

 

恩田陸著「蜜蜂と遠雷」

ずっと気になっていた本をようやく読み終えました。本屋大賞と直木賞のW受賞というのは話題性がすごかったから前から読みたかったの。そして、まぁ面白くて、長編なのに3日間で読みきってしまいましたよ。ピアノコンクールの話なので、文中に知らない曲名が出てくると、YouTubeで探して聴きながら読んでたので、めっちゃ楽しんでました。恩田先生がこの本を書くのに10年かかったと言うのも納得で、キャラクター性と表現が素晴らしかったです。まぁ、私なんかが評価してはならないのですが。強いて言えば結末にコンクール後のみんなの心情をもっと描いて欲しかったです。もっと読んでいたかったです。

さて、天才ピアニストの物語はよくある題材です。私はまず、漫画「ピアノの森」を思い出します。こんな奥深くて表現しにくい世界を描こうなんて、やっぱ作家さんになる人はすごいと思います。

ピアノは裾野が広く親しまれてる楽器ですよね。僭越ながら私もそのピアノ弾きの中の1人で、ピアノとは離れられない人生です。ちなみに最近はYou Tubeでストリートピアノを演奏する方々が人気ですよね。私も見たことあります。弾ける人も弾けない人もみんなピアノが好きなんですよね。ピアノはいろんな音楽を引き出せて、弾く方も聴く方も楽しい楽器です。

ピアノの魅力は演奏者の苦労にあるような気がします。練習過程は本当に苦行です。まず、譜読みは算数で、音階と長さを数えてリズムに当てはめていく作業。次の、弾き込みはスポーツで、何度も繰り返して体に覚えさせる。最後の仕上げは国語で、感情や背景を乗せていく。そして、ようやく完成。そしたらまた次の曲の譜読みに戻る。このローテーションです。せっかく完成した曲も、しばらくひかないと忘れてしまうのでやり直す。

また辛いのは、聴衆はプロの演奏に慣れ、基準としているところです。私のような趣味の演奏なんて、どんなに練習しても自信は持てません。

 

私、まだこの話の映画を見ていないんですよ。見たいけど、長編小説の映画化は怖い。何時間もかけて読む量の内容が、たったの2時間にまとめられると、良いシーンの切り捨てがやむ終えないからね。伊坂幸太郎著「ゴールデンスランバー」はすごく読み応えのある本だったのに、映画化したら薄っぺらくなっちゃってショックだったもんなー。でも、見てみましょうか。映画版。

 

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2019/04/10
  • メディア: 文庫
 
蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)

蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫)

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2019/04/10
  • メディア: 文庫
 

 みかぺん